平成28年活動報告
災害対応ロボット研究開発で最前線の東北大学田所研究室を訪ねました。企業などの資金を活用しながら開発中で、試作機のデモンストレーションを間近に見ました。老朽化した橋梁やトンネルの点検、上下水道管の内部調査など、本来は機械を組み立てなければ点検や調査ができない部分が点検できるなど、インフラ維持管理コストの削減や安全性技術の実用化へ向けた開発を続けています。福島第一原発の建屋内の放射線量測定をした探査ロボットQuince、蛇のように狭隘な場所へも入り込む能動スコープカメラ、救助犬に約1.3㎏の機材をつけて瓦礫の中の被災者の様子を記録・可視化できるサイバー救助犬、ドローンに軽量カーボンで組み立てた丸いカバーをして、壁にぶつかっても高所での撮影ができる球殻ヘリなど、機械工学と災害対策のマッチングです。
埼玉県浦和競馬組合議会(県議5名とさいたま市議3名で構成)で北海道の日高地方を視察しました。平成31年度にJBCクラシックを浦和競馬場に誘致するため、開催に向けて力強い後押しを頂きました。浦和競馬は平成16年度に23億円を超える累積赤字を出していましたが、管理者(上田知事)を筆頭とした関係者の行財政改革を断行し、平成21年度からは黒字転換しています。平成26年度3億円、27年度は県とさいたま市に3.25億円(埼玉県2.5億円・さいたま市7,500万円)を配分するまでになり、今のところH28年度も前年比プラスとなっています。馬の育成から市場への流通、レースを経て引退場の養老施設まで、大変参考になりました。今後も継続的に配分ができるような浦和競馬の在り方を意見していきます。
週末は各自治会で夏祭りや伝統行事が開催されました。消防操法大会が吹上地域の消防学校で開催され、県内代表の消防団が日頃の練習の成果を十分発揮し、ポンプ操法の機敏な動作を披露されました。私もかつて8年間操法の選手として活動したことを懐かしく感じました。操法とは、タイムと動作の正確性を競うものですが、各自治体代表の技術は大変素晴らしかったです。
日曜日はあいにくの雨により中止になった夏祭りもありましたが出来る限り参加させて頂きました。赤見祭では夏の野菜釣りで大きいナスとゴーヤを釣り上げたり焼きそば作りも行いました。
原馬室獅子舞棒術は天正の時代から442年続く埼玉県の無形民俗文化財に指定されており、次代の小・中学生へしっかり引き継がれている伝統行事です。オリンピックの400メートルリレーの様に今後も未来に向かってバトンを繋げていって欲しいものです。
12基の神輿渡御、宿場町中山道が3キロに渡って歩行者天国になる関東随一と言われる夏祭りが盛大に開催されました。神輿の起源は古代中国から伝えられたようですが、天皇がお乗りになる輿が乗輿(じょうよ)、神の乗る輿が神輿(みこし)と称され、そもそも御神体『御霊代(みたましろ)』を安置した場合にのみ用いられる輿を神輿と言うようです。神輿の内部を見た方はあまりいないと思いますが、私の町内の神輿にも御神体が入っており、江戸時代1863年(徳川14代将軍家茂)時代に造られた歴史を感じる事ができます。また、元市町の神輿は13代将軍、家定の時代に造られたようで、江戸日本橋から荒川を船で運ばれてきたようです。時代とともに担ぎ声も『ワッショイ・ワッショイ』から『セイヤ・セイヤ』『ソーリャ・ソーリャ』など多様になりましたが、大先輩曰く、鴻巣の神輿は『ワッショイ・ワッショイ』が正式のようですょ。
飛行機が熊本空港に着陸態勢に入ると青色の屋根が多く目立ってきました。このことは、後に地震を受けての被災した家屋だとわかりました。会派で寄附金(義援金)を大西市長へお渡しし、震災の状況を詳しく説明頂きました。今回の地震により熊本では防災計画を大幅に超える避難者が指定されていない施設にも避難した為、物資等が行き届かなかったようです。現地の光永市議に各地を案内頂きましたが断層近くの家屋は壊滅状態で一日も早い生活再建が求められます。熊本城は復元に200億~400億円かかる見込みとの積算がされています。観光客も以前の2割程度しか戻っていないようですので、国が進める「九州ふっこう割り」旅行プランを是非ご利用してみてはいかがでしょうか。
佐賀県多久市では横尾市長から小中一貫校への取組や教育制度を伺いました。多久市では市内の全小中学校を一気に小中一貫校へ移行した全国的にみても珍しい地域です。本市も学校の適正規模・適正配置に向けて議論がなされていますが、地域住民の理解や伝統を考慮しながら、子供達がどのように育つことが望ましいかを最優先で考えていく必要があると思います。
本日6月定例会が終了し、TPP(環太平洋経済連携協定)が大筋で合意したことなどから農業支援として産地パワーアップ事業5.2億円、産業技術センターの機器に係る使用料、税条例の一部改正など17議案が可決されました。一般質問では、熊本地震を受けて多くの議員から本県の災害対策の強化が質問され、私の所属する警察危機管理防災委員会でもトイレや備蓄品、帰宅困難者対策等が質疑されました。私は防災学習センターの指定管理の自主事業の在り方や消防団について質疑をおこないました。市町村は条例で消防団員定数が決められており、近年は厳しいながらも充足率がある程度保たれています。県内92%の充足率を少しでも伸ばせるような理解と周知が必要だと感じます。
県央の県議7名で震災復興の現場を視察してきました。
また、少しではありますがそれぞれの地域でふるさと納税の寄付をさせて頂きました。市議時代の3年前にも訪ねましたが、インフラ整備の前進や除染・堤防工事に携わる人数の多さを感じました。しかし、復興庁福島県再生局のアンケートでは避難地域の方々は1割弱程しかふるさとに戻りたいと意思を示していないようです。浪江町は25,000名の町民のうち5,000名の帰還を来春に目指しているようです。また、陸前高田市はプレハブの市役所で業務をおこなっておりました。震災から6年目の来春には避難保証・補助の打ち切りが囁かれています。復興とはインフラ整備や住宅はもちろんですが、ふるさとで今まで当たり前だった生活がいつになればできるのでしょうか...。
本日から22日まで平成28年度予算を集中的に審議する予算特別委員会がスタートしました。前回は知事が出席する総括質疑が4日ありましたが、今回は自民党県議団の主導で知事の総括質疑を1日のみに変更されてしまいました。私は会派の中で立候補し、1年目で予算委員会に入りましたが、今回このようになった事で予算執行の責任者である知事に質問することができず、また今後の埼玉県の方向性を確認し議論できず大変残念に思います。私が所属する無所属県民会議の会派に与えられた質疑時間は人数の関係上、これも残念ながら各部局ごとに18分になっていまいました。私は今日から企画財政部、明日の総務部、環境部、都市整備、公安委員会(警察)を担当しますので、県議会インターネット中継で是非ご覧になって下さい。
穏やかな天候の中、6年をかけて改修工事が完了した「武蔵水路ウォーキング・記念植樹会」に参加し、2,3キロを楽しく歩かせていただきました。
武蔵水路は利根川から荒川まで行田市、鴻巣市を横断する形で14.5キロの水路を引き、東京都の水不足を解消するため昭和39年に工事が着手されました。今回の改修工事(約700億円)では中央に壁を有する2連鉄筋コンクリートにしたことで、補修工事の際には片側だけを止めて、もう片側では水を流せる長寿命化構造になったことは今後の安定した水の供給と工事費用の削減につながると感じます。水資源機構が地元要望を多く取り入れてくれた事で、公園・遊具・歩道・フェンス・人道橋などが設置されました。
総務県民生活委員会で東秩父村(和紙の里)と本庄市の赤城乳業(株)を訪ねました。ユネスコ無形文化遺産に登録されたこの地域の和紙(細川紙)は正倉院の資料から1300年前の平安時代にまで遡るようです。和紙は江戸商人の帳簿として多くの需要があり、当時は周辺地域を含め800軒の一大産地として発展しました。午後はガリガリ君で有名な赤城乳業を訪ねました。この地で6年目を迎えたそうで、見せる・観せる・魅せる工場見学を実施し、衛生管理も徹底されていました。日本のアイス生産の1割が製造できる工場です(1日/260万本)
伝統の技を今に伝える地場産業とロボットを導入している先端工場はどちらも製造分野ですが、地域の活性化に大きく貢献していました。
本日は経済雇用対策特別委員会で小川町のKGS(株)さんへ視察に行ってきました。こちらの会社では視覚障がい者の為の支援製品(点字ラベラー・読書機など)を製造しています。KGS(株)は障がい者雇用率6.5%(法定雇用率2.0%)。点字ディスプレイの日常生活用具給付状況で、埼玉県は63市町村中まだ12自治体(19%)しか給付されていない状況です。(群馬県100%、東京都50%、神奈川県27%)点字ラベラーはパソコンに接続すると簡単に作成できるため、名刺・レストランのメニュー・エレベーターポタン等に活用でき、大きな役割を果たすツールだと感じました。*名刺に貼るとこのようになります。将来的にはスマホと連動して活用できるような商品開発を目指していました。